野麦峠(お楽しみ企画)
今回はゴールデンウィーク中ということもあり、遠出もできるということで特別企画として企画してみました。
野麦峠は知らない人もいないくらい有名な峠です。
その分けは、『ああ、野麦峠』という映画が1979年に制作上映され、大ヒットしたこともその知名度に大きく影響していす。
(昭和54年の邦画配給収入ランキングの第2位、80年のテレビ放映では視聴率34%越え、WIKI調べ)
その映画タイトルにもなる峠道は、
乗鞍岳(3025)の峰から南東方にある標高1672mの峠で、古来より飛騨国と信濃国を結ぶ鎌倉街道とも江戸街道とも呼ばれた古道です。
現在は、県道39号野麦高根線が通っているため、自動車で快適に通行することが可能(冬季通行止め)ですが、この県道開設以前はこの峠道を越える他ありませんでした。
映画では、明治大正期にかけて、飛騨地方の農家の娘たちが、当時繊維産業が発達していた長野の諏訪・岡谷の製糸工場へ働きに出ていくことが多くなり、年季ごとに飛騨から信州へと娘たちが越えた、野麦峠に残る史実を女工哀史物語として作品化されています。
それ以前から、この街道も飛騨から富山湾でとれた魚を運ぶ鰤(ぶり)街道としても利用されていたと言われています。
そんな有名な峠道なので、古道を探索する必要もなく、地図にもはっきりとした旧道跡が示されているため、今回は安心安全な旅行気分になるはずだったのですが・・・
旧道の入口は高根町野麦の集落を過ぎ、山道に入って少し過ぎたあたりに「野麦峠旧道入口」と書かれた場所を谷筋に分かれる場所を入ってゆきます。
沢筋の途中まで林道があり普通車でも楽々入っていくことができます。
山から別の支流が入り込むあたりに、作業土場がありそちらで今回は車をデポすることにしました。(だからもちろん峠から戻ることになるのですが、今回はそれが予想以上に困難でした!)
林道を少し行くと、次の沢筋を越えて山肌へ延びる古道の標識があるのでそちらに登ってゆきます。地図どうりに山をぐるっと回る場所までは、ジグザグの坂道が続き多少ハードですが大した距離(45分程度?)ではないのでサクッと越えられました。
ちょうどその辺りに、祠の地蔵が安置されていました。
しかし、北側の山肌を歩いていると、5月なのに谷ごとに残雪が残っている場所があり、それが、結構な急斜面にあるため、下手したら滑落の危険があります。(とは言っても死んでしまうような場所ではなく、ちょっとケガする程度でしょうが)
まったくの春登山(というかハイキング程度の装備)の山靴なので、グリップがあるはずもなく、ずるずる滑るのを慎重に(場所によっては四つん這いになり)歩きました。
そうした、危険個所を何度か抜けて、峠部にたどり着きました。
思ったよりも時間はかからず90分弱で峠に到着です。
峠にはお助け小屋というにはあまりにも立派な、峠の茶屋がありその大きな古民家で少し風が強くなり寒くなってきたのでうどんを食べました。
うどんを食べ終わり、隣の野麦峠資料館でも見て帰ろうかと思って、外に出たらなんと!
吹雪きです!?
雪というよりは、ヒョウの小粒なものが大量に風と共に吹き荒れています。
車で来ていた観光客も、車外から慌てて車にもどったりしてみんなびっくりしていました。
私も、ほぼ普段着の様な軽装で歩いていたのですが、急いでトイレに入りカッパの上下を着て風邪対策をしました。もちろんフードしっかりかぶり寒さ除け対策もばっちりです。
半時間ほど吹雪いていましたが、前が見えないような状況ではなく、山裾は部分的に風が和らぐため、峠にいるよりははるかに安心でした。
帰りはサクサクと歩き、ほぼ1時間でデポ場所まで戻ることができました。
野麦峠古道としてウォーキングを奨励しているだけあって歩きやすく良い山道でした。
もちろん、季節外れの吹雪がなければ・・・
=終わり=