地蔵峠は旧郡上街道の一部であり、長良川の蛇行が生み出した岬のような地形をショートカットする場所にあります。
美濃の立花にある立花山の裾野を越えて行く峠道です。
国道156号線の立花トンネルのちょうど真上に位置します。
今回は探索の必要はなかったのですが、街道筋から離れた場所にあるため、長くその存在を知らずにいました。
都市生活者であった10数年前、帰省の途中に旧道脇にある指標を目にして車を降りて歩いてみたとき発見してその素晴らしさに驚いた経験があります。
下流から向かう登り口は、東海北陸自動車道と長良川鉄道のトンネルがある辺りから、山裾を登っていく場所にあります。
この登り道は、地元集落の人々がいつもきれいに清掃されていて、快適に歩くことができます。隣の佐ヶ坂集落からも登る道があります。
標高200m弱の高さなので、わずか15分程で峠にたどり着くことができます。
峠には六角堂(地蔵堂ともいう)という美しい六角形のお堂があり、境内はぐるりと多くの観音像に囲まれています。(国重文指定)
峠の下り道(川上側)はかなり急で山道の各所でシミ崩れがあり、歩きにくいです。
下り切った先は洲原の集落で、1kmちょっと歩くと美濃洲原神社の荘厳な境内にたどり着くことができます。
立花六角堂という民話が日本むかし話でも取り上げられています。