いにしえ峠道

既に記憶からも遠くなり忘れ去られた峠越えの山道を歩いてます

放生峠

 

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東濃に用ができたついでに、途中にある峠を探索してみた。

まずは、

前から気になっていた放生峠。

名前からして古風で仏教的である。

円空さんが修行で飛騨や尾張、関東に行く時に何度も通った裏街道だ。

 

郡上から下呂に抜ける途中の祖師野から南に抜ける山道だ。旧飛騨街道とも言われている。

 

今回は下見なので、旧道探索はしないが、峠から祖師野に下る古道はすぐ見つかった。歩けば馬瀬川まで2時間かからないだろう。

 

峠から南に下ると、あっというまに上之保の集落にでる。その名も鳥屋市(とやいち)だ。円空ファンならこの名を知らない人はいないだろう。

集落の不動堂にあった21体の円空仏は平成17年に盗難にあったからだ。

未だに見つからず、地元の人達は落胆している。http://enku.jp/oshirase/index.html

散歩していた老人に円空仏のことを聞いたらいろいろと教えてくれた。

円空さんは、放生峠を越えて旅をした時、鳥屋市の人々と交流し個人蔵の円空仏も多く残されている。

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街道沿いには今も庚申塔や石仏が沢山祀られていて、庚申堂や不動堂のある景色は往時の惣村の雰囲気を残している。